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注目の一冊

フランスの高等教育改革と進路選択:学歴社会の「勝敗」はどのように生まれるか

園山大祐 編著(明石書店、2021年刊)



 フランスにおける高等教育改革について、日本とフランスの若手からベテランの学者19名による14の論稿からなる書である。高大社連携の視点から、外からは見えにくい教育体制や法令的背景に至るまでしっかり踏まえてフランスの教育が紹介されている。大学入学前後の実態や課題、新自由主義的な改革と選抜制度の課題、大学と階層移動やエリートの形成・選抜過程に関わる状況など。巻頭には略語等一覧や学校系統図、巻末付録には高等教育関連法の一覧と解説・用語解説が付され、本文中でも丁寧に説明が行われている。フランスの政策や制度についての基礎理解を深めることにも役立つだろう。
ISBN978–4–7503−5172−8



【解説】

本セレクションは、各出版社から推薦されたものを年度末に選定委員会が審査して決定しています。著者ないしは編集者・出版組織が会員であることが条件。本年度分として選定された8件について、応募順に本欄で紹介しています。