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大学教育学会第44回大会が無事終了いたしました

2022年6月4日(土)、5日(日)の2日間、岡山理科大学を担当校として開催された大学教育学会第44回大会は、多数の方にご参加いただき、盛会のうちに全日程を終了しました。今大会は、新型コロナウイルス感染拡大が続く状況ではあったものの、過去2回の大会がフルオンラインによる開催だったことから、3年ぶりの対面形式、正確には対面形式がメインとなるハイブリッド形式(会員・事前申し込み完了者限定で基調講演・シンポジウムをオンライン配信)での実施となりました。

世界的パンデミックの影響で社会だけでなく、教育現場も一気に変化することとなりました。大学においてもオンライン授業が浸透し、これまで我々が想像していた以上の進歩や進化を遂げ
ていますが、残念ながら我が国の DX 化は世界的に見ても、アジアの中においても最も遅れている国の一つに数えられています。今こそ、我が国における教育・研究や管理運営の DX 化が早急に求められています。今大会では、統一テーマを『大学教育の DX−テクノロジーがもたらす大学教育のイノベーション―』と題し、大学教育や教育をサポートする管理運営における DX 化の現状や課題、そして未来に向けての夢に繋がる議論を展開することが企画されました。

基調講演では、落合陽一氏(メディアアーティスト、筑波大学准教授)に『「魔法の世紀」の大学教育ビジョン』と題した知的刺激に溢れる講演をしていただきました。シンポジウムでは『DX は大学教育にどのようなイノベーションをもたらすのか?』と題して、梶田将司氏(京都大学情報環境機構 IT 企画室教授)にDXの基本概念の説明をいただいた後、茂出木謙太郎氏(デジタルハリウッド大学准教授)には、アバターを活用した授業や大学レベルでの取り組み、神馬豊彦氏(早稲田大学人事部業務構造改革担当副部長)には、全学的なDXの取り組みについて説明いただきました。その後のパネル・ディスカッションでは、それぞれの立場からDXの現状と課題、そして展望について活発なご議論をいただきました。また、ラウンドテーブルや自由研究発表においても、議論が展開されました。

参加状況は以下でした。なお、基調講演・シンポジウムのオンライン参加者は時間帯の最大値の参加者数になります。

1)大会参加者総数 410名
・事前申込参加者 312名(個人会員257名、団体会員35名、学生会員17名、名誉会員3名)
・当日申込参加者 98名(個人会員39名、団体会員2名、学生会員6名、非会員50名)
※参考
・基調講演・シンポジウムのオンライン参加者 91名(会場内オンライン接続者も含む)
・昨年大会の総参加者数(フルオンライン開催) 484名
・当日申込者のうち岡山県外からの参加者 90名
2)初めて参加する人のためのオリエンテーション参加者数 33名(関係者16名も含む)
3)ラウンドテーブル数 14件(参加者総数 234名)
4)自由研究発表件数 64件(キャンセル数:4件)
5)ポストワークショップ参加者数 A(11名、キャンセル1名)、B(10名、キャンセル2名)
6)出展ブース 6社

今回、岡山理科大学のキャンパスでお迎えし、対面で会員交流の場を持つことが出来ました。終了後の会員のSNS等でも、「数年ぶりに仲間に会えた」、「オンラインでしかお会いしたことがなかった方と初めて面会した」という嬉しいコメントがありました。懇親会の開催は今回も見送られ、飲食を共にしながら、大学教育について語らうという本学会の伝統は完全に復活できておりませんが、コロナ禍が続く中、一歩踏み込んで対面開催としたことで、今後に繋がる大会となったのではないかと思います。
大会開催にあたり、会員の皆様をはじめ、開催校の岡山理科大学関係者・学生の皆様、協賛企業の皆様、理事・代議員の皆様、企画委員の皆様、実行委員の皆様、そして学会事務局の皆様方に多大なるご協力とご支援をいただきましたこと、厚く御礼申し上げます。

大会実行委員長 秦敬治
大会企画委員長 佐藤浩章