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大学教育学会第46回大会を終了いたしました

大学教育学会第46回大会を終了いたしました

2024年6月8日(土)、9日(日)の2日間、大学教育学会第46回大会を関西国際大学神戸山手キャンパスにて開催しました。多数のご参加をいただき誠にありがとうございました。

コロナ後、対面で開催する大会は、今大会で3回目になります。いまだに感染者は出ているものの、世の中は日常生活を取り戻していますが、教育分野では、新たな教育・学修方法を手に入れ、オンライン学習をはじめとするICT活用が常態化しました。さらに、生成AIが急速に発達し、大学教育にこれをどう取り入れるのかが新たな課題となっています。 

 
一方、少子化の加速により大学は学生確保の困難さがより深刻になり、とりわけ地方圏の私立大学の経営の持続可能性が危ぶまれる事態となってきています。こうした問題はお隣の韓国ではより深刻な事態となっています。このような背景から、第46回大会の統一テーマを「大学教育は持続可能か?-ポストコロナ、急激な少子化、AIの脅威に日本の大学教育はどう立ち向かうのか-」とし、これからの大学教育の課題と可能性を考える大会としました。
 
基調講演では、少子高齢化の下での高等教育についての課題に先行する韓国から張済国氏(韓国大学教育協議会 前会長・東西大学校総長)をお迎えし、『韓国大学教育からみた日本へのインプリケーション』と題してご講演いただきました。大会校企画シンポジウム「大学教育は持続可能か?」では、基調講演での話題に加え、伊藤学司氏(文部科学省 大臣官房文部科学戦略官=現高等教育局長)より、急速な少子化が進行する中での将来社会を見据えた高等教育政策についてご報告いただきました。次に、中教審での審議も踏まえ、地域社会と共存する大学として現在の取組およびこれからの高等教育の在り方について、地方中小私大の立場から、大森昭生氏(共愛学園前橋国際大学学長)よりご報告いただきました。最後に、青山貴子氏(山梨学院大学学長)より、人口減少時代における地方大学の国際戦略についてご報告いただきました。その後のパネル・ディスカッションでは、活発な議論がなされ、高等教育の在り方が単なる教育政策にとどまらず、労働力政策、地域振興政策、移民政策にまで関係する社会政策の一部であること等、まで広がり、途中退席する方がほとんどおられない盛り上がりをみせました。
 
参加状況は以下の通りでした。
 
1)大会参加者総数 579名
 事前申込参加者(早期価格) 417名(個人会員 358名、団体会員 41名、学生会員 17名、名誉会員 1名)
 事前申込参加者(一般価格) 144名(個人会員 36名、団体会員 2名、学生会員 3名、非会員_一般 96名・学生 7名)
 当日申込参加者 18名(個人会員 10名、団体会員 0名、学生会員 0名、非会員 8名)
2)ラウンドテーブル数 18件(参加者総数約500名)
3)自由研究発表22部会、発表件数97件
4)出展ブース12社
 
今回は、情報交換会も開催することができ、神戸名物の料理や食材を楽しんでいただけたのではないかと思います。会場の定員により、すべての希望者に参加していただけなかったことをお詫びします。
 
大会開催にあたり、会員の皆様をはじめ、協賛企業の皆様、学会理事・代議員の皆様、学会事務局の皆様、開催校である関西国際大学関係者・学生スタッフのみなさん、企画委員会および実行委員会のメンバーに多大なるご協力とご支援をいただきましたこと、厚く御礼申し上げます。
 
大会企画委員長 濱名 篤
大会実行委員長 藤木 清